N社に対し、プロダクト開発に必要なアジャイルとサービスデザインの基礎を、短期間で体系的に学ぶプロダクト開発基礎研修を提供しました。

建設DX推進企業 N社の事例

<背景・目的>
N社では、プロダクト開発をより柔軟かつ顧客価値起点で進めるため、ウォーターフォール型の開発からアジャイル開発への移行を進めようとしていました。一方で、当時の開発部門ではアジャイルやスクラムの実践経験がほとんどなく、プロセスを導入しても、ベースとなる考え方や具体的な進め方を理解していなければ、各プロジェクトで適切に運用することが難しい状況がありました。

また、建設業務における課題をどのように捉え、システム化の要件やプロダクトの価値につなげるかについても、共通の方法論が十分に整理されていませんでした。事業部門が、ステークホルダーの関係性や業務プロセス、ユーザー体験を可視化しながら課題を構造的に捉えるためには、サービスデザインの考え方を理解する必要がありました。

AX Consultingでは、N社が顧客価値の探索からアジャイルな開発推進まで一貫して実践できるよう、アジャイルサービスデザインを短期間で体系的に学ぶ研修を提供しました。従業員の知識を底上げし、部門や職種を越えて共通言語を持てる状態をつくることで、プロジェクトを自律的かつ効果的に進められる人材基盤を整えることを目的としました。


<アジャイル研修>
ウォーターフォール型の開発からアジャイル開発への移行に向けて、アジャイルの価値・原則・考え方に加え、スクラムのロール、イベント、作成物、スプリント運営などをレクチャーしました。単にアジャイルの各手法を学ぶだけでなく、なぜアジャイルが必要なのか、従来型の開発と何が異なるのか、どのような誤解や失敗が起こりやすいのかまで含めて説明し、プロダクト開発に関わるメンバーの共通理解を形成しました。

対象者 :マネジメント、プロダクトオーナー、エンジニア、デザイナー
開催時間:アジャイル3時間、スクラム3時間(各1時間×3回) ※6営業日
講義形式:オンライン(座学研修)
主な内容:
・従来の開発手法
・アジャイルの概要
・アジャイルマニフェスト
・ウォーターフォールとの比較
・アジャイルの失敗と誤解
・アジャイルの各開発手法
・大規模アジャイル
・アジャイルプラクティス
・スクラムの概要
・スクラムのロール
・スクラムイベント
・スクラムの作成物
・スプリント運営




<サービスデザイン研修>
建設業務における顧客課題や業務課題を把握し、システム化の要件やプロダクト価値につなげるため、サービスデザインの考え方と代表的な手法をレクチャーしました。サービス利用側のユーザー体験だけでなく、サービス提供側の業務プロセスや関係者の動きも含めて捉えることで、関係者が共通の視点で課題を整理できるようにしました。

対象者 :プロダクトオーナー、デザイナー
開催時間:4時間(1時間×4回) ※4営業日
講義形式:オンライン(座学研修)
主な内容:
・サービスデザインの前提知識・関連知識
・サービスデザインの概要
・リサーチ
・アイディエーション
・プロトタイピング
・実装
・ステークホルダー分析
・サービスブループリント
・サービスデザイナーの役割




<工夫・成果>
本研修では、アジャイル研修、サービスデザイン研修ともに、約1週間のスケジュールで実施しました。参加者が通常業務と両立しながら無理なく学べるよう、各回を1時間に分けて開催しました。いずれの研修も扱う内容が広範であるため、短時間で集中して学べる構成とし、複数回に分けて段階的に理解を深められるようにしました。

また、各回で質疑応答の時間を設け、参加者が疑問点をその場で確認できるようにしました。時間内に回答しきれない質問については、チャットなどを活用して後日フォローすることで、講義を一方通行にせず、実務上の疑問や現場での適用イメージに寄り添いながら理解を促進しました。

さらに、すべての講義を録画し、参加者が後から復習できる環境を用意しました。これにより、新たにプロジェクトへ参画するメンバーも、オンボーディングの一環として同じ内容を学べるようになりました。組織内にナレッジとして蓄積・再利用できる形にした点も本支援の工夫の一つです。

研修終了後には、アジャイル研修、サービスデザイン研修それぞれでアンケートを実施し、参加者からフィードバックを収集しました。その結果、NPSはいずれの研修でも非常に高い数値となり、参加者からも好評を得ました。

本研修を通じて、N社のプロダクト開発に関わるメンバーが、アジャイルやサービスデザインに関する基礎知識と共通言語を持てる状態を整えました。これにより、各プロジェクトで実践する際の理解促進や、関係者間のコミュニケーションの円滑化につながりました。