事業成長のスピードを維持しながら、上場企業に求められるIT管理へ

スタートアップ企業では、事業やプロダクトの成長を優先する過程で、開発・運用が特定の担当者の知識や判断に依存し、ルールや承認、記録が十分に整わないまま組織が拡大することがあります。

IPO準備が本格化すると、コーポレート・ガバナンスや内部管理体制の一環として、情報システムに関する方針・責任体制、開発・変更・運用のルール、アクセス管理、証跡管理、モニタリングなどを整備し、継続的に運用できる状態にすることが求められます。

IT領域の統制は、規程や手順書を作るだけでは機能しません。既存の開発プロセスや運用、利用ツールに必要な統制を組み込み、現場で無理なく継続できる仕組みにすることが重要です。

弊社では、IPOを目指すスタートアップ・成長企業に対して、IT管理体制・IT統制の現状整理、課題の特定、整備計画の策定、プロセス設計、導入・定着を支援します。特に、プロダクト開発、プロジェクト管理、変更管理、リリース管理など、開発現場に近い領域を強みとしています。統制を過度に増やすこと自体を目的とせず、事業成長のスピードやチームの自律性を損なわない、リスクに応じた実効的な仕組みを設計します。

主な整備領域

1.ITガバナンス・管理体制
IT戦略、IT投資・予算、責任・権限、要員・教育、ITリスク、ITパフォーマンスの管理

2.IT資産・データ管理
システム・SaaS等のIT資産、データ・情報資産の棚卸し、責任者・重要度の設定、システム構成・データフローの可視化、台帳管理

3.システム開発・プロジェクト・変更管理
開発プロセス、プロジェクト管理、品質管理、ソースコード管理、構成管理、変更管理、テスト、リリース管理

4.IT運用・サービス管理
システム運用、監視、ジョブ管理、ログ管理、障害・インシデント管理、問題管理、保守管理

5.アカウント・アクセス権限管理
アカウントの発行・変更・削除、アクセス権限、特権ID、職務分離、権限の定期的な棚卸し

6.外部サービス・委託先管理
クラウド・SaaS・ベンダー・外部委託先の選定、契約、SLA、セキュリティ・統制状況の確認、定期評価

7.財務報告関連システム・データの統制
財務報告に関係するシステム、データ、マスター、システム間連携、入力・処理・出力、自動計算・入力制御等の正確性と網羅性の確保

8.情報セキュリティ・個人情報保護
情報セキュリティ方針、情報資産の保護、脆弱性管理、サイバーセキュリティ、セキュリティインシデント対応、個人情報保護

9.ITサービス継続・復旧管理
バックアップ、リストア、IT-BCP、DR、復旧目標、代替手段、復旧訓練・テスト

10.規程・証跡・モニタリング
規程、手順書、申請・承認記録等の文書・証跡管理、統制の定期点検、自己点検・内部監査対応、不備・改善管理

※上記のすべてを一律に整備するものではありません。事業内容、組織規模、システム構成、財務報告への影響、想定されるリスク、IPO準備の進捗等を踏まえて、対象領域と整備水準を設定します。

現状を踏まえた優先順位付けと段階的な整備

最初から全領域を一度に変更する必要はありません。

まずは、経営者、管理部門、開発責任者等へのヒアリングや、関連資料・利用ツールの確認を通じて、現在の開発・運用方法とIT管理の状況を整理します。そのうえで、次の点を明確にします。

  • IPO準備を進めるうえで、どこにリスクや課題があるか
  • どの領域を優先し、どの水準まで整備する必要があるか
  • 開発やプロダクト運営の品質・生産性と統制をどのように両立するか
  • 現在のプロセスやツールを活かしながら、どのように統制を組み込むか

初期アセスメントと整備ロードマップの作成から、開発・運用プロセスの設計、規程・手順書・テンプレートの整備、現場への導入・定着まで、必要な範囲に応じて支援します。

具体的な整備内容は、必要に応じて監査法人、主幹事証券会社、その他のIPO関係者から示された課題や方針を踏まえて調整します。

※本サービスは、会計監査、内部統制監査または上場審査への適合を保証するものではありません。